【不安解消】ネガティブ思考でも幸せになれる。心理療法のACTを紹介!

メンタル・心理

 

 

最近、新聞やテレビを見ても、暗いニュースが多いような気がしますね。
「年金制度の崩壊」や「増税」「原発」「老老介護」などなど・・・・将来への不安が増大するばかりです。

「幸福になりたい」という思いは誰もが望んでいることだと思いますが
そういった背景もあり、現代の日本ではそれを強く願う人がどんどん増えています。

そして、幸せを掴みたいと強く願う人ほど
ネガティブ思考だったり、現在の自分を否定的に考える人が多い気がします。

今回は、ストレス社会を生きる中で
「幸せになりたい」「未来への不安をどうにかしたい」
と願う方々に、今心理学者の中で注目されている行動療法をご紹介します。

 

ACT(アクセプタントコミットメントセラピー)とは?

 

 

今、世界中の心理学者の間で支持が広がっているACT。
科学的にもその効果が実証され、様々な精神疾患の治療に用いられています。

ACT(アクセプタントコミットメントセラピー)
実証に基づく心理学的な介入方法であり、心理的柔軟性の向上を目指すものです。ACTの目的は、「困難な気分を取り除くことではなく、むしろ私たちが自らの人生と共に今この瞬間に留まり、価値づけられた行動へと向けて前に進むことである」とされています。

 

ACTでは「意味ある行動・価値」に軸を置いています。


A=accept 受容する

C=commitment 価値と繋がる

T=take effective action 効果的な行動をする

要するに、ACTは以下の点を重要視しています


・不快な気分やネガティブな思考を消し去ろうと、
 コントロールすることはしない

・自分にとって意味・価値のある行動を取れるように人生を追求する

タイトルでは「幸せを掴む」と書きましたが
それは自分の価値に基づいた意味のある行動を起こした結果、
得られる副産物のようなものです。
でも、案外これって結構現実的な考え方だと思います。

余計なことや生産性のないことを考え続ける時間が
自分にとって意味のあることに対して行動を起こすための時間になれば
充実した生活に繋がるのは当たり前のことではあります。

ただ、日々反芻される思考や感情の中で、そのような行動を起こすまでには
一体どんなプロセスを辿ればいいのでしょうか。

今回は、そのACTにおいて軸となる6つの行動原則を紹介いたします。

 

思考を切り離してみよう

 

 

ACTでは、フュージョン(=混ざり合う)という表現を用いることがありますが
それは、「思考」と「現実の出来事」が混ざり合うことを指しています。

例えば

「私はダメ人間だ」

「みんな私を馬鹿にしてるに違いない」

など、自分の思考を絶対的な真実だと信じ込み、従ってしまうことで
塞ぎ込んでしまったりひどく落ち込むなどの状況に陥っている状態を言います。

ACTでは、そのフュージョン状態から「脱すること」が重要だと説いています。

その方法とは・・・・

「おっまた私の脳内がどんちゃんやってんな〜」

というスタンスでいること。笑

具体的に言うと

「◯◯◯◯と私は考えている」

「おっ。また◯◯◯◯物語だ」

など、思考そのものとちょっと距離を置いてみるんです。

カフェ店内のBGMや付けっ放しのTVのような感覚ですね。
そうすることで、答えの出ない思考に対し多くのエネルギーを使わずに済みます。自分がすべきこと・現実的な問題に向き直りやすくなるんです。

簡単なようで難しいことかもしれませんが、
騙されたと思って、毎日5分だけでも試してみてください。

 

無条件で、自分の思考を受け入れる

 

 

否定的な感情や思考をコントロールするのではなく

ただひたすらに「受け入れる」ということを指します。

思考はノンストップで続きます。
「考えるのをやめなければ」「前向きにならなければ」
と闘おうとすればするほどその心の声のボリュームが大きくもなります。

なので、抗うのはやめて

思考はそのまま、ありのまま、
居場所を確保してあげて流れさせるように努めます。

シンプルだけど難しいです。

以下に記した「観察する自己」を参考にしながら、自分の気持ちを
見つめなおして、そのまま受容していく、という過程を大事にしてみてください。

 

目の前のことに集中する

 

 

これは、今自分が生きている現実・その瞬間と接続をする、と言う意味です。

例えばいつもの通勤路を思い返すと、
たくさんの情報で溢れかえっていることに気がつきます。

いつも通る店の名前や営業時間、
家の花壇の花の名前、駐車場の料金など・・・
思い出せそうで、なかなか思い出せなかったりしませんか?

あとは、人の話を聞いているようで上の空になっちゃって
うまい具合に話を合わせたり、「聞いてなかったでしょ」って怒られたり
することもあったりします。私はよくあります。笑

それって、自分が「現在」に生きていないからだったりします。

不必要な思考に囚われてしまうことで、今その瞬間で溢れかえる情報を
しっかりキャッチできていないということです。

 

ACTでは、「今・ここ」の世界と接続することをすすめています。

その場の匂い、空気、音、目に入ったもの、
自分の呼吸や身体一つ一つに全神経を集中させる時間を作ってみる。

これで、不必要な思考を生む余地を与えないようにします。

 

思考する自分だけじゃない「もう一人の自分」に気づく

 

 

人の中には「思考する自己」「観察する自己」が存在します。

「思考する自己」はいわば「認知」で、計画したり創造したり評価したり
などを指します。マインドセットとか、認知行動療法なども、
この「思考する自己」にアプローチしています。

その反面「観察する自己」は内でじっと待っています。
何かを評価したり判断したりすることはありません。
要するに注意・気づきを司る部分です。

 

この二つの自己の区別をしっかりしておくことが重要です。

一度、目を閉じて「思考する自己」に耳を傾けてみてください。
いつも脳内に流れてくる思い込みや不安、悲観的なイメージが生まれた・・・
と思ったら、それを観察する。冷静に、客観的に観察する。
これこそが「観察する自己」なんですね。

 

自分が一番価値を置いていることってなに?

 

 

自分の価値観を明確にする必要性も説いています。

前述した通り、ACTの最大の目的は

「自分にとって価値・意味のある行動を起こすこと」としています。

何かの節目において目標を立てる人も多いですが
自分の価値について考えるという方は少ないかと思います。
目標は達成が可能ですが、価値は終わりがありません。

自分が死んだあとどういうものを後世に残したいのか、
今まで人や社会・世界との関わりの中で何を重要視してきたのか、

そういったことを思い返すことで
自分の価値観に気付けたりします。
具体的な見つけ方は、他の記事でも書けたらと思います。

 

価値あるものを手に入れるために、動く

 

 

自分の価値観が明確になったら、それに沿った行動を確実にとります。
それがコミットメントです。

行動するにはきちんとした行動計画が必要です。
いつまでに、どこまで進めるのか、どういうタイミングで行動を起こせば
効果的なのか、よくよく考えます。

ここまでが、ACTが目指すゴールであり、スタートです。
しかし、思考というのは絶えずその行動を邪魔してこようとします。
受容して、居場所を作って、そのままにさせても、
すぐに主張を強めてきたりします。

そのため、上述したような原則を常に意識して、
ACTのトレーニングを繰り返すことが重要です。

 

まとめ

 

 

ACTは、科学的に実証された根拠のある心理療法です。
思考や感情を無理やりコントロールするのではなく、

受容して、今ある現実にきちんと向き合い、
自分にとっての価値を見つめ直し、
その価値を追求するために行動し続ける

ということを重視しています。

思考に逆らってポジティブ変換をしたり、思考変容を促そうと
今まで必死にやってきたけど、それでもうまくいかなかった・・・という方は
試してみてはいかがでしょうか。

 

今回の記事の参考著書は

幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない: マインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門 (単行本)
著者 ラス・ハリス 岩下慶一・訳 筑摩書房

ACTの概要や具体的なテクニック、実際に患者に用いたカウンセリングや
アドバイスなどを紹介していて、とっても読み応えのある作品です。
どの章においてもACTの重要な視点を何度も強調してくれているので、
自分が今何をすべきなのか、どうすることが自分の幸せや求めている人生に近づけるのか、
ということを何度も考えさせられます。

すごく良い本です。ぜひ手にとってみてください。

 

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